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【特集】「資産バリュー」一辺倒ではまずいと、トラスコ中山に注目した訳

すご腕投資家さんに聞く 『銘柄選び』の技
トランプ波乱を勝ち抜く技

シケモク投資家さんの場合-最終回

登場する銘柄
トラスコ中山<9830>、地主<3252>

取材・文/真弓重孝、高山英聖

【タイトル】イラスト:福島由恵
■シケモク投資家さん(ハンドルネーム・50代・男性)のプロフィー:
現在8億5000万円を運用する専業投資家。2000年頃に株式投資を始め、当初から資産バリュー株を中心に経験を積んできた。途中、信用取引のレバレッジで痛い目にも遭いながら資産を増やし、2020年代には1億円から8億5000万円へと億単位で資産を拡大。22年に大手電機メーカーを退職し、FIREを達成する。これまで投じてきた元本は、退職金やストックオプション、相続財産もあり1億円ほどになる。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「バリュー重視」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。

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第1回記事「シケモク銘柄狙いで、コロナ以降に1億→8億円」を読む

この記事を読んで分かること
1. 収益バリュー株を選別するポイント
2. バリュートラップの見極め方
3. 投資のモチベーションを維持する工夫

資産バリュー狙いの一辺倒で、本当に大丈夫なのだろうか?

今回登場のシケモク投資家さん(ハンドルネーム、以下シケモクさん)は、前回に見たように資産バリュー株投資でFIRE(経済的自立と早期リタイア)を実現。足元では、8億5000万円の運用資産を築き上げた。

大きな成功を手にしたシケモクさんだが、現状維持で今後も同じような成果を勝ち取れるとは思っていない。目下、新たな勝ち技を獲得すべく挑んでいるのが、潜在的な利益創出力に対して株価が割安な銘柄を狙う収益バリュー株狙いだ。

新スタイルの構築に取り組むのは、ここ数年で、魅力的な資産バリュー株が見つかりにくくなってきたことがある。背景にあるのが、東京証券取引所のいわゆる「PBR1倍割れ解消」改革だ。

東証が2023年春に方針を明らかにすると、現金や政策保有株などの不稼働資産の圧縮に取り組む企業に対して投資家の関心が高まり、株価水準も切り上がる動きが見られた。

資産バリュー株バブルのような状況も見られてきた中で、シケモクさんが新たな活路を求めて取り組み始めた収益バリュー株狙いでは、どのような点に注目して取り組んでいるのか。シリーズ最終回は、シケモク流「収益バリュー狙いの技」を紹介する。

注目銘柄は、トラスコ中山

シケモクさんが足元で期待している収益バリュー株は、機械工具の専門商社、トラスコ中山<9830>だ。

2025年2月に同社株の取得を開始し、現在は1万9200株を保有している。時価評価額は3800万円になる。足元の株価は2000円前後と、平均取得原価の1831円をやや上回る。

取得を始めた頃の2000円前後から軟調に推移しているが、シケモクさんは「ひとまず3000円近い水準までは上昇する」と見込み、保有を続けている。

シケモクさんが同社株に期待を持ったポイントは3つある。

■トラスコ中山の日足チャート(2024年末~)
【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同



※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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